2015-01-24

《ラジョ・ヴァジェカーノ》とカルメンお婆ちゃん

以前このブログで、ある老婦人の立ち退き問題を取り上げた。

彼女の救世主となったのは、同じ地域の、スペインサッカーリーグで活躍中の《ラジョ・ヴァジェカーノ》サッカークラブだった。

その《ラジョ・ヴァジェカーノ》サッカークラブが、今回は1990年から6年間同チームのゴールキーパーだったウィルフレッド選手に援助の手を伸ばすことを発表したのだ。

ナイジェリア出身のウィルフレッド選手は、スペインサッカーリーグ活躍後一度故郷に戻るが、オファーのないまま引退を決意。その後、マドリッドに戻りサッカーとは無関係の宅配便会社や空港内で荷物を取り扱うスタッフとして働くことになる。

その彼が、実は《ガン》と宣告され、その症状は日に日に悪化しているとのことだ。

そんなニュースを受けた《ラジョ・ヴァジェカーノ》は、彼の最後の願い《10年以上会っていないナイジェリアに住む3人の子供たちとの再会》を実現するべく、旅費の負担をはじめ、スペイン外務省及びナイジェリア・ラゴスにあるスペイン領事館にビザの緊急発行を願い出た。

《ラジョ・ヴァジェカーノ》サッカークラブ代表者、ラウル・マルティン氏は、「非常に悲しい状況ではあるが、一刻も早く彼の最後の願いを叶え最後に笑顔をプレゼントしたい」「彼は《ラジョ・ヴァジェカーノ》に多大なる貢献をしてくれた。彼は《闘いと克服》の模範的な存在で、彼は妻を助けるために無一文になってしまったが、そんな彼に今こそ当然過ぎる程の援助をしたい」をコメントした。


そして今度は冒頭で触れた、去年11月に《立ち退き問題》で《ラジョ・ヴァジェカーノ》に援助を受けたカルメンさんからも驚くべき支援が寄せられた。

彼女の立ち退き後の生活援助の為に《ラジョ・ヴァジェカーノ》が主催となって集められたお金の半分を、《3人の子供たちの旅費》にしてほしいとの申し出があったのだ。

「私は残りのお金で十分に生活していけます。《ラジョ・ヴァジェカーノ》がして下さった事は、誰にでも出来ることではありません。良いことをすることは最も素晴らしい事です。私はお金持ちではありませんが、人を助けることに私は賛同します」

彼女の生活援助に寄せられた金額は21106ユーロ。10553ユーロがサッカークラブ代表者、ラウル・マルティン氏に手渡された。






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